センター概要

センター長挨拶


「データに基づいて判断し行動する」こと,ごくあたりまえのことのように思えますが,これに対する教育や社会実装の必要性が掲げられています。いわゆる,日本が提唱している「データ駆動型社会」の概念であり,これを実現して第4次産業革命や同じく日本政府が掲げるSociety5.0を具体化するための重要なスキルのひとつが「データサイエンス(DS)」というわけです。


本学においては,令和元年度に数理・データサイエンス館(CeMDS=セムズ)を開設し,情報教育改革を進めるとともに,令和3年度に情報教育・研究機構データサイエンス教育センターを設置して「データサイエンス学修プログラム」をスタートさせました。


5学部の意見・方針を集約したうえでプログラムを組みましたが,各学部・各学科でDSに対する捉え方(とくに学生には何が必要で、だから何を教えるか)が異なりました。

文系と理系,理系の中でも生物化学系と医学系と工学系など,立場や考え方の異なる集団の距離(特徴)を保ちつつもひとつの集団とみなせる距離感となるような設定として「データを”丁寧に“扱うことができる人材を育てたい」という全学目標と,各学部が目標を設定して「自身の専門を活かしつつプロジェクトの中で異分野融合(調整役)ができるジェネラリスト人材(人財)を育てたい」という理想を掲げるに至りました。


自身の専門性に基づいた見方は重要だと思いますが,別の見方(他学部の視点)からも現象やデータを見ることができ,かつプロジェクトの中で立場の異なる方々の距離感(それぞれの良いところ)を保ちつつ一つのものにまとめ上げていく,本学のプログラム修了生・卒業生はそういった人材(人財)に育ってもらいたいと願っています。


   データサイエンス教育センター長   末原 憲一郎